誰も興味のない、昼休憩のルーティン
昼休憩のチャイムが鳴ると、歯ブラシや財布なんかを小さな手提げに放り込んで、外へ出る
比較的きれいな超高層ビルの
わりと小汚い外階段で昼食を取る
ここ最近のルーティンである
それまでは、建物内の休憩スペースを使っていたのだが、
髪や服に匂いがつくような気がするし
外の空気を吸って、ぼうっとするのもいいなと思ったのだ
ここは、軽い雨であれば屋根が遮ってくれるので
わりとどの天気の日でも過ごすことができる
ビルの入り口と離れた、端っこの影に位置していて
他に人もほぼいない
ただし、空調の排気音かなんかがそばにあり
こもったような匂いが流れてくることがあるので
外の空気を吸うことへの最適解ではないとは思う
たまに強いビル風が吹きつけて、レジ袋が吹っ飛びそうになったり
どうしても虫が飛んできてぎゃっとなることもあるが
概ね気に入っている
ご飯を食べ終わったら、スマホをいじって
カビゴンにご飯をあげたり
通りを歩く人をただ眺めたりする
そうして、硬い階段に面するお尻の痛みや、
暑さ寒さが気になると、館内に戻る
腹ごなしにちょっと歩いたり
郵便局に寄ったりを済ませたりすることもある
忘れっぽいので、こういうタスクは、思いついた段階で、忘れないようにスマホのリマインドに入れて、昼休憩時に通知が来るようにおく
(えらい)
自席に戻る前に、トイレに寄って、歯磨きをする
朝ギリギリでほぼすっぴんで飛び出した日には、軽く化粧をする
マスクをしている場合、ここで新しいのに変えとくと、午後のQOLがやや向上する
(毎度のことながら画像は関係なし)
気を張る < 大きな湯船の心地よさ
今週のお題「最近洗ったもの」
ぐずついた仕事をがっと雑に終わらせて、PCをばたん!と閉じて、えいやっと久しぶりに近所の銭湯に行った
どうしても大きな湯船にざぶんと浸かりたかった
サウナも好きだが、それよりも大きな湯船を愛していて、湯船と水風呂の交互浴でじゅうぶん満足できるので、今日はサウナはなし
閉店ギリギリではないものの遅めの時間で、比較的空いているのでうれしい
桶と椅子を持って端っこの洗い場をゲット
高齢者が多いからか、椅子が高くて洗いやすいなあ、とシャンプーをして、ハッと、「まさか高齢者専用の椅子ではないか?」と入り口を見やると、全部同じ椅子だったので安心した
銭湯や温泉によっては、別途高齢者用に高い椅子を置いているところがあるのだ
そして、シャンプーを流して鏡を見ると、鏡の横に手すりがついていたので、ハッと、「まさか高齢者専用の席ではないか?」とあたりを見渡すと、全部の鏡の横についていたので安心した
銭湯や温泉によっては、高齢者用の優先席を設けているところがあるのだ
一通り洗い終えて、湯船につかる
熱すぎないお湯で、優しい浸かり心地
足を伸ばし腕を伸ばし、ふうっと一息ついたところで、ハッと、手すりのそばだと高齢者の邪魔になるのではないか、と位置をずらす
ほんとはずらす前のスペースはお湯が凪いでいてよかったんだけど
ここは隣のジャグジーの泡がノイズに感じる、が、仕方ないとのみこむ
銭湯や温泉ではいろいろ気を張らなければいけないことが多く、想像よりリラックスできない部分もあるが、それでもトータルではお湯の心地よさが勝つなあ、と毎回思う
天井の照明が反射して揺らぐ水面を、湯気と裸眼とリラックスとで焦点の合わない目でぼんやりと眺める
何度か行った銭湯では、コンタクトをせず裸眼で入ることが多い
視界がぼやけている方が、他人の裸とか、細かいタイルの汚れとか、落ちている髪の毛とか、そうした情報量が制限できるからか、気が楽に過ごせる
あとは、コンタクトしたままお風呂に入るとペターっと目に張り付く感触がいやで、手放しでリラックスしきれないのだ
そういえば、とても静かである
黙浴のルールがきちんと守られていて、心地よい
もちろん、コロナ以前の、東京下町の常連のお姉様方、直接的にいうとおばちゃんおばあちゃんたちの力強い会話も好きだったけど
ただし、この地域の銭湯の女湯には、常連達のマナーが酷悪なお店がいくつかあって、そういうお店の混雑時間は会話が力強いなんてもんじゃないが…*1
体勢を変えたり、ジャグジーにいったり楽しんでいるうちに、暑くなってきたので、重い腰を上げて静かにざぶんと湯船から上がり、水風呂へ行く
が、先客がいたのですごすごと戻る、少し恥ずかしい
ここの水風呂は小さいので1人しかはいれないのだ
少しして水風呂があいた
先客は私と同じく交互浴を楽しんでいるようで、椅子に座ってぼうっとしている
なんとなく仲間意識だ
いざ水風呂へ歩みを進める
手桶で水を汲んで手足にかけて、そして、
ザブッと水風呂に入り、ふとももまで急に来た冷たさにヒュッと息を吐く
そして、一息ついて、覚悟を決めて、、
グッと息をこらえて一気に肩まで!
心臓が止まりそうなのは一瞬で、じっとしていれば羽衣ができてあまり冷たさは感じなくなり、おても心地よくなる
手のひらを水に沈めて冷やしては、水から出してほっぺを覆う、火照った顔がひんやりとして最高になる
温度計を見ると21℃くらい
サウナ好きでは15℃とかキンキンに冷たい水風呂が好まれるようだが、私は20℃前半のぬるめの水風呂が好きだ
前に、冬に地元の温泉に行った際に、サウナからの雪が残るキンッキンの露天水風呂に入ったが、すごく衝撃的で、あれはあれでいい体験だったが、日常的な水風呂はこのぐらいがいい
なんなら湯船よりずっといられるくらいで、心地いいのでつい長居したくなるが、順番もあるし、身体にも良くないのでほどほどで上がる
そして、入り口から椅子を持ってきて、銭湯の端っこに置いて座って休憩する
外気浴?的なやつだ
休憩用の椅子とスペースがあれば最高なのだが、ここは街の銭湯である、贅沢を言う場ではない
はあ〜〜〜〜〜〜
そうしてまた、湯船、水風呂、座る、をもう1セットする
もちろん最初に入る湯船のリラックス感は最高だが
水風呂後のリセットされた湯船はこれまた格別である
ついつい何度も繰り返して、長風呂したくなってしまう
2度目の休憩、心臓はバクバクで、身体が固まって石のように重くなり動かなくなって、椅子に身体が沈んでいくようだ
表面は寒いのに、内側は暑く、でも肺から喉に出る呼吸は冷たい意味わからん状態である
果たしてこれが整う、なのかはよくわかっていない
こんな状態をありがたがっているのだったら、サウナ好きはみなクレイジーすぎないだろうか、と毎回思う
最後に名残惜しみながらざっと湯船に浸かったら、ぬるいシャワーを浴びて、タオルでざっと水気をぬぐい、心地よい身体のだるさを纏って脱衣所に出る
ぐしぐしと体を拭いて、最低限の服を着たら、自動販売機へ
瓶牛乳もいいが、お気に入りはオロナミンCロイヤルポリス
世間ではサウナの後のオロポ(オロナミンCをポカリスエットで割った飲み物)が流行っているらしいが
オロナミンCロイヤルポリスだって略せばオロポである
グッと一息で飲み干すのに絶妙にいい量だ
最低限の化粧水だけぱしゃっとはたいて、ざっと荷物をまとめ、受付のおじいちゃんにあいさつをして出る
家から近いので、お行儀は悪いが髪を乾かさずに帰宅してしまう
家のドライヤーのほうが強力で時間も気にせず圧倒的に快適なので
夜の少しひんやりした風がたいへん心地よかった
そうして心地よいまま帰宅して、汚れた服や水分を吸ってしっとり重いタオルを洗濯機にぶち込み、回すのは明日にして、ソファにぐでっと倒れ込み、冷たい麦茶を飲みながらスマホでYouTubeを開いた
全くストレスがなかったわけではないが、やっぱり銭湯はとても心地よいのだった
6月に4月の日記 夜桜
2ヶ月前の日記を発見したので消化
お風呂上がりの熱を持ったまま、夜の町で、ママチャリを漕ぐ
4月の夜風は寒すぎず暑すぎずで最高
信号待ちの足元に、桜の花びら溜まりができている
今年はまともに桜を眺めることができなかった
振り返ると花びら溜まりの大元を発見
散りかけているが、夜桜だ
ライトアップではなく街灯なので、そんなによく見えない
そもそも鳥目気味なのか、きちんとライトアップされていても、そこまできれいに思わないけど
新しい歩道、スイスイと自転車が進んで、心地よい、と思ったところで、黒光りしているアスファルトに目立ってしまっているゲ×で気分は急降下
下町なので仕方ない、よくあることだ
ここは東京ではあるけど、背筋を伸ばさなくていい気楽なところが肌に合って住み続けているので、文句は言えない
とはいえ、落ちてしまった気分をケロっと戻すことはできず、引きずってしまう
負のことばかり次々と頭に浮かぶ
しばらく天気がいいらしいが、少し家を開けるので仕方なく浴室乾燥機に干してきたのがとても悔しい
花曇りという言葉の通り、春はイメージに反して曇りや雨が多い、天気がいい日が続くのは貴重なのだ
悔しんでないで、貴重な天気、快適な夜のサイクリングを楽しむべきだろうに。何かにつけて、気持ちの切り替えというのは本当に難しいと感じる。
(これは昔撮った物理的花より団子の写真、パックから出したのでだんごの右端がペタンとしてしまっている…)
昔の他愛無い思い出
ひさびさに馴染みの店に馴染みの友人と行って、ビールと甘くないレモンサワーを煽って、昔話に花が咲いた
帰ってきても、ほろ酔いのまま昔のことを思い出していた
実家の隣は、地域の施設的なところだった
放課後は学童の場所になっていて、楽しそうな声が聞こえてくる
前を通ると、駐車場で鬼ごっこをしたりしている
同じクラスの友達もいる
学校で学童の人同士が、昨日はアレコレが楽しかったね、と楽しそうに話しているのを聞いて、少しうらやましく感じてしまう
お母さんに、学童の友達と遊んでいいか聞いてみたら、学童は家の人がお仕事で遅くなるから、お金を払って居るところで、いろいろあって残念ながら一緒には遊べない、と言われ
納得はしたけど寂しい気持ちだった
毎週水曜日の夜には、大人の合唱団が練習をしていた
小学生の頃は9時頃には布団に入っていて、歌が聞こえてくると、お母さんや妹と、今日は水曜日だったねえ、と話しながらその歌をきいていた
いつも歌う定番の歌があって、
残念ながらどんな歌か思い出すことができない
土砂降り
アルコール消毒のしまくりで、夏だというのに手と心とががさついている。
マスクで擦れるのか頬の肌荒れが酷い。
左腕のピクピクが止まらない日だった。
午後から頭痛が押し寄せる。頭痛薬の効きが遅い。雨が降るだろう。
なぜ中年男性はマスクを外して仕事をするのか。わざわざ電話をする際にご丁寧にはずしたりして飛沫を飛ばしまくっている。本人達は無意識なんだろうが……会社に出社するだけでも不安なのに、ああ不快だなあと思いながら仕事をして、退勤。
いつもよりやや電車が混んでいる。応援ユニフォームの人々。試合がある日だった。この状況でも、どうしても無観客開催じゃだめなのか。更に憂鬱だ。
最寄駅に着くと土砂降りだった
雨雲レーダーを見ると、10分15分待てば少しは弱まるようなので、駅前で棒立ち雨宿りした
20分近く辛抱して、若干雨脚が弱まったところで痺れを切らして帰路に着く。
道半ばにしてまた激しく降り出す。
結局ずぶ濡れで帰宅した。
20分も待ちぼうけたのが悔しくて宅配でもやけ食いしようとしたが、こんな雨の中呼べないじゃんかと歯を食いしばった。
ベランダの洗濯物は干す前よりびしょびしょで、また洗濯機へダンクシュート。
身体に張り付いたずぶ濡れの服を脱いで、裏返しのまま、同じくダンクシュートしようとしたが、やっぱりちゃんとおもて返しにしないと気持ちが悪い。
ざかざかとシャワーを浴びて一息つく。
一度ソファーに座ってしまうとしばらく動けない。
いけないと思いつつ、いまだピクついている左手でYouTubeやSNSを眺めるのをやめられない。
こんなことなら、このバスタオルは後日でいいから先に洗濯機を回しておくんだった。寝る時間が後ろにスライドしていく。
日付が変わる。
家事も負の感情も持ち越しの日だ。
今週のお題「サボる」
アーケード商店街、狐の嫁入り
青空も見えているのにぽつぽつと水滴が顔に当たるなあと悠長に歩いていたら
アーケード商店街を目前のところで突如として土砂降りになり
周囲のみなが一目散に駆け込んだ
一歩遅れて私も続く
大の大人が一斉に走り出す貴重な瞬間に立ち会った
雨はそして商店街を抜ける直前に止んだ
カバンの奥底から引っ張り出された折り畳み傘は
手の中で折り畳まれたまま役目を失った
ほんの5分間ほどで路面は立派にずぶ濡れていた
が、空はけろっと晴れていた
狐につままれたようだ
果たしてこの一瞬で無事に嫁入りできただろうか
髪と肩とをしっとりさせて電車に乗り込む
汗ほど不快でなく、火照った身体が冷えていく
車窓には、雨なんてなかったような青空に
入道雲がむくむくと立ち上がっていた
夏だ
取り立てて大きな出来事という訳でもないのに
この日のことは、妙に記憶に残るだろうと思った
はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
20201109
オフィスビルの共有休憩スペースの窓から、あの公園を見下ろしながらお弁当を食べている。
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緊急事態宣言が起き、商業施設は休業し、それでも出なければならない仕事へ、いつもなら考えられないがら空きの電車にぽかんと乗って出勤した。
いつも忙しなく人が行き交うビル内はとても静かだった。
コンビニは時短営業していて、いつもは大行列の昼時でも、さほど混んでいなかった。
狭いビル内で食事をするよりはいいだろう、と言い訳をして、サンドイッチとからあげクンと炭酸飲料を持って公園へ出た。
外はまぶしく、海風ビル風によって、なんどもレジ袋が吹き飛びそうになった。
見頃を過ぎ、葉桜となった花びらが降るようできれいだった。
思えば今年の唯一の花見だった。
行き場をなくした子連れがたくさんおり、芝生ではしゃいだり、座って話し込んだり、めいめい楽しそうに過ごしていた。
ただぼうっと外を眺めるつもりだったが、気持ちがそわそわして落ち着かず、きょろきょろと散歩をしてから社に戻った。思いの外あわただしい昼休憩となった。
花壇は非常事態であることなどつゆ知らぬように鮮やかで、空からは日焼け止めを塗っていないのを後悔するくらいの日差しが降り注いでいた。
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久しぶりにあの公園でお昼を食べようか、よく晴れた寒空の日にでも。
サンドイッチとからあげクンと、あと今度は自販機で熱いほうじ茶なんかを買って、指先を温めたりなんかしようかな。