また電車が嫌いの話

隣の男性が小さな女の子を連れていたので、無理に詰めることができず立っていると、後ろから来た人はそんな事情など知らず強引に詰めかかってきた。どうやら冤罪対策につり革を両手で掴みたいらしい。どうにも立っていられないので、仕方なく前のカップルと思しき男女二人組に左半身を突っ込む形となる。

決してあなたたちの邪魔をしたいわけじゃあないんです、と、せめて男の人には興味ありませんという姿勢を示すためになるべく女の人の方を向く努力をする。女の嫉妬は恐ろしい。妙な姿勢なので腰が痛い。何より精神を消耗する。

 

たった15分の電車通勤なのになぜ毎日毎日こんなにも疲れるのだろうか。仕事*1より、よっぽど心を使っている気がする。

 

体調が悪く、たまたま目の前の席が空いたときさえ、周囲に老人や妊婦やけが人はいないか気になりすんなり座れず、座ったら座ったで、次の駅に停まるたびに周囲を見渡し、優先的に座るべき人はいないか、気を配らなければならない。かといってじろじろ見ていたら変人なので、そうもいかない。目を瞑っている間に目の前に優先人間がきていたらという罪悪感でおちおち寝てもいられない。

 

就活の時、毎日、地方から東京まで2時間近くかけて通っていたけれど、電車に乗って座ってまだ数駅のところで目の前に老人が来て、譲り、その後東京まで1時間半立ちっぱなしということがかなりあった。慣れない上に大嫌いなヒールで。*2

 

休日の遠出で電車に乗って座っていたら、お婆さんが目の前に来たので譲り、次の駅で向かい側が空いたので、譲った老人に「座りなさいな」と勧められた直後にまたべつのお婆さんが来たので譲り、数駅してべつの席が空いたので両方のお婆さんに勧められて座ったら今度はお爺さんが目の前に来た日にはさすがにこれは、と思った。*3

 

意地でも座りたいよいうような人がとても醜くみえる。
そう見られるくらいだったら立っている。そこまでして座ることに対して萎える。

 

いっそ老人専用車両、冤罪が怖い人用男性専用車両、妊婦専用車両、けが人病人専用車両、めちゃめちゃ座りたい人専用椅子争奪戦車両、べつにどうでもいいしでも目の前が空いたら座るしそれを誰も咎めない車両、など作ってくれたら、ととたいそうばかげたことを考えたこともある。

 

それくらいには電車が嫌いだ。大嫌いだ。

 

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*1:別段好きでもない

*2:いくら足に合わせても履き心地が悪い上に、そもそもヒールというかパンプス全般的に美しいと思えないので好きになれない。女性のビジネススタイル=パンプスという特殊な文化が早く廃れてほしいと思っているほど。

*3:よく老人に道も訊かれるし、そういう顔をしているのかもしれない。顔が薄く、庶民的な感じなので。そういえば、就活や教育実習で黒染めしていた髪を茶色に戻した途端、道を訊かれなくなったのは露骨だなと思った。